ふれかんて・・魚棚・・そして・・

2018.04.13 Fri | CATEGORY:日々のおもい

昔、六角新京極に
「ふれかんて」というカフェがあった。
始めていったのは大学生の時。

その頃はカフェというものがあまりなく、
いまの「カフェ」の草分け的存在の可愛い、
柔らかい木の雰囲気の店内で
そして特別な美味しさもあり、
街に出るたびに通ったお店だった。

ある時、ふれかんてが閉店してしまった。
途方にくれたころ、不思議なオーラの
とても中性的な人に出会った。

なんか、とても気になる存在。。
名刺交換して住所をみると・・・
ふれかんて、の1階ではないか!

「ふれかんて」っていうカフェが
ありましたよね??

と聞くと
それは私の妹なんです。
と。

なんとふれかんて店主のお兄さんだった!!

ふれかんてのビルの一階で料理屋さん
をしているという。いままであまり気にしたことが
なかったが、たしかに高級感ある
日本料理屋さんがあったかも。
そのお店の名前は
「魚棚」。(ウォンタナ)
魚がしをしていたおじいさんが
開いたお店だそう。

ある日、そのそのお店に
仕事終わりに頼まれたお花を
届けに行った。その頃のわたしには
まだまだ敷居が高く、そのお店の料理を
食べて帰る、なんて粋なことできなかった。

でも興味深そうにメニューを見ていた。

「よかったら、ひとつでも、何か簡単にお出ししましょうか?」
と声をかけてもらって

私の財布で払えるぐらいのものを、と思い
ひとつ注文した。

確か、おろした秋刀魚を綺麗にくるくる巻いてある
ソテーのようなもの。
それとビール。
そんなんでいいのかな、って思ったら

白ごはんとお味噌汁、お漬物も
出してくれた。
本当はそんな定食屋のような食べ方を
するお店ではないはず。

さらに、なんとそこには
ふれかんてのデザートメニューが!

これはかなり衝撃だった。
泣きそうになった!妹さんから
いくつかレシピを受け継いでいるらしい。
再度、あのメニューに、あのお皿に、出会えるとは!

それからこのお店の虜になり、なんどもなんども
訪れた。
親しい人には必ず紹介
したくなり、しょっちゅう行っていた。

ときに私の体調が良くないときには
茶碗蒸しを出してくれたり、

メニューにない料理を出してくれた。

犬連れの友達もOKしてくれた。

それは、贔屓ではなく、彼の心遣いで
みんながそういう心遣いに惚れて
通ったのだと思う。

最近は私も忙しくなかなか行けていない
と思っていた矢先

閉店の知らせが来た。

料理長であるお父様が80歳を迎え
それを機に閉店するとのこと・・・。
予約が取れないほど流行っていたのに
もったいないぐらいである・・・。

とってもとっても悲しくて、寂しくて
これから私はお気に入りの人を
どこに連れて行けばいいの?

不安な気持ちにもなった。

とりあえず、行こう!閉店を知ってから閉店まで2週間。
2回行くことができた。

2回に分けでお気に入りの料理を堪能し
ふれかんてのデザートもしっかり
いただいた!

想い出いっぱい、魚棚さん。
「いままで美味しいお料理、
店主のステキなおもてなし、
ありがとうございました!!!」

沢山の人に愛される「じゅんじゅん」はきっと
これからも楽しいこと考えてくれるはず。

しかし
お気にいりのお店が一つまた一つと
閉店するのは寂しいな・・・・・

shimako

投稿者: shimako

「お花を通じて、人と人の心が通う」そんな願いを込めて商品作りをしています。 https://www.pundamilia.jp/