お悔やみ、とお花。

2020.01.17 Fri | CATEGORY:日々のおもい

いよいよ正月気分も終わり
あまり寒くない今年の冬というのも手伝ってか、
世の中もう春の気分のような気がしますね!

と、言いつつ、
私は旧正月ムード真っ盛りの台湾に行くので、
正月気分逆戻りしてきます。

さて、年末に喪中のお葉書が届くから、
というのと年末年始、
亡くなってしまった方へのお悔やみのお花がオーダーされます。

私も年末に、喪中のお葉書をいただき
とてもよくしてくださったサラリーマン時代の上司(所長)が
亡くなっていたことがわかりました。

厳しい上司ではありましたが
時に、娘ように可愛がってくださり
やめる時も何度も、やめないでいられる道を探ってくださったり、
それでも、私が花の道へ行きたい、と決めた時には、
激励の言葉と素敵な腕時計と共に送り出してくれました。

その腕時計も、思い出となってしまいました。

闘病していらっしゃる間は私に弱い姿を見せたくない、と
お会いできなかったので、かれこれ10年近くお会いしていません。

でも、所長から教えていただいたことは
いまだに多く脳裏にありまして、
毎日その言葉が時に重く、時に優しく励ましてくれます。

社員同士が揉めているとき、
上司に注意されているとき
決まって
「仕事が言わせてるんや、感情やない。仕事がいわせてるんやから
人をどうこう思わず、仕事で返しなさい」
と、よく言われたものでした。

近江商人だとご自分でもいつもおっしゃっていて、
私が花屋で独立したい、と言ったとき
「数字が取れなくても給料もらえる営業でヒィヒィ言ってるあなたが、
商売をするなんて、甘く考えてるんとちゃうか、」と、
独立に対して厳しいお言葉いただきました。

でも、そのときに、ハッとしました。
確かにわたしにはそこまでの覚悟もなく(なんとかなるだろう、営業の仕事ほど
しんどいことないから)などと軽く考えていました。
それから、何ヶ月も考え、勉強もして、厳しさを覚悟しました。
それでも
やはり花屋になりたい、と言った時には、
「おっしゃ、それなら応援したろ、あなたならできる!」
ととても心強い言葉で気持ちよく送り出してくれました。
その言葉があったからこそ、険しい道への一本を踏み出せたと思います。

そんなことを思いながら、
所長へお悔やみの花を作らせていただきました。
感謝の気持ちと、所長のことを思ってじっくり作りました。

思いを込めて作ったお花です。
長く、飾っていただけることがとてもうれしいと心底思いました。

生花ももちろん大好きですが、
心を込めて送ったお花が長く、
それも枯れた後の心配をしないでよいとは
プリザーブドフラワーってお悔やみにとてもよいなぁ。
と思いました。

お花を絶やさないのは大事なことですが、
生花を毎日飾るのは少し難しいことです。

プリザーブドフラワーで、少しでも遺族の方や、
亡くなられた方が癒されたら嬉しいと思うのです。

所長の奥様からもとても喜ばれ、
「木下さんのことはよくきいておりました」
と今までほとんどお話したことなかったのですが、
わたしのことを知ってくださっている奥様と、
お手紙のやり取りをしたり
これからまたこうやって連絡取れたらよいですね、
と繋がりができて、これもお花のおかげかな、
と思っています。

お花で人をつなげる。
私のやりたいことは毎日どこかで形になっている、
と思い、感謝に尽きるのです。

shimako

投稿者: shimako

「お花を通じて、人と人の心が通う」そんな願いを込めて商品作りをしています。 https://www.pundamilia.jp/