ご葬儀のお花を

2022.07.08 Fri | CATEGORY:日々のおもい

日照りが続いたと思ったら梅雨明け
梅雨が明けたかと思ったら連日の雨。
人間の予想をあざ笑うかのような天気に
笑ってしまいますね!

夏は暑くて京都はムシムシが止まりませんが
夏で嬉しいのは
フルーツがたくさんになってくることですね。
先日叔母さんから桃が送られてきました。
立派な桃。
自分では買えないような高級桃!
大事に大事に剥いて一瞬で頂きました(笑)。
もうすぐ梨も出回りそう・・・
そんなおいしさの為にも雨は適度に必要ですね。

さて
久しぶりにまじめな仕事の話。
スプンというのは生花をプリザーブドフラワーに加工するサービスです。

ほとんどのお客様が
プロポーズでお花をもらわれた、とか
ウェディングで使ったお花を残したいとか
そういったとても幸せな瞬間を残したいという方です。

しかしたまに、ですが
葬儀で使われたお花を残したいという方もおられます。

3ヶ月ほど前に
大阪からのお客様から電話がありました。
生花を残せますか?と。
どうしてもきれいに残したいので
となんとタクシーで大阪からお花を持ってこられました。

そのお花は、ユリ・菊・カーネーションといった
割と地味なお花です。
聞くと、お父様のご葬儀で使われたお花だとのこと。
お母様と娘さんが一緒に来られました。
あまり詳しくは聞けなかったのですが
どうしても残しておきたいという一心で来てくださいました。

お母様は本当にご主人のことを思われていたんだなぁと
何も言われないのにとても感じました。
その想いをかなえたいという気持ちで
普段はあまり提案しないのですが(大きくて高価になるので)
ポリカーボネートというガラス並みに透明度の高い
樹脂でできたドームタイプの入れ物をご提案。
そちらで決定してお花をお預かりしました。

あれから早三カ月。
お花は綺麗に加工できましたので
ここから私の出番です。

繊細なユリを折れないように
そーーーーーーっと扱い
アレンジさせていただきました。

本来とても安価に手に入る小菊ですが、
特別な思いのあるお花ということで
こちらも1輪1輪をとても丁寧に作業させていただきました。

もちろんどんなお客様でも
いつも丁寧に作らせて頂いていますが、
こういった事情をきくと
何となく気持ちがより一層入るような気がします。

お仏壇にお供えしても見栄えもしますし
360°どこから見てもよく見えるようなドームです。

天国のお父様への気持ちが届くといいなぁと
素敵なご夫婦だったことをふんわり
想像しながら作らせていただきました。

まだご本人にお渡しできていませんが
きっと気に入って頂けるはず!

そんな幸せなことを仕事として
させて頂いているなぁと
感じた日なのでした。

shimako

投稿者: shimako

「お花を通じて、人と人の心が通う」そんな願いを込めて商品作りをしています。 https://www.pundamilia.jp/