今から11年前に「コトハナセミナー」という人前で
話す話し方、のセミナーに行っていました。
話し方、というより人間力、が上がるような、とても印象深い
時間を過ごしました。
その、卒業生が行くクラスで、「おすすめの本」を紹介する
というテーマがありまして、、みなさんは賢そうな本を
紹介しておられる中、私はただ一人漫画を持っていって
しまいました(笑)。。もちろん、本も好きですし昔はたくさん
読みました。けれど、その時の私にはこの、漫画が人生に
無くてはならない一冊だったのです!!
それは、「まんが道 (第五巻)」。藤子不二雄A先生の作品です。
ドラえもんでご存知の藤子不二雄は、
藤子F不二雄先生と 藤子不二雄A先生のお二方で組まれた
漫画家ユニットです。(今風で言うと。)
ざっというとそのお二人が、富山県から上京して漫画家になるまでの
道を描いたストーリーです。満賀道雄という主人公は、母と妹の
3人ぐらしで、その家計を支えるためにも、大好きな漫画家の道を
諦め、新聞社に就職しました。しかし、諦めきれず、働く傍らで
漫画を書き続けいました。
しかし、仕事も漫画も両立が難しくどちらも中途半端に
なっていたときに、新聞社の先輩から教えてもらうのです。
「黒澤明監督が無名だった頃、助監督をしながら、家に帰って
脚本を書いていた、寝る時間を惜しんでがむしゃらにやった。
二足のわらじを、二足ともきちんと履いていたのだ!」
と。
それで満賀道雄ははっとするのです!どちらも中途半端な自分に
気づき、死ぬ気でがむしゃらにやらないと夢はかなわない!と思うのです。
(あぁ、熱く語ってしまってすみません(笑)・・・)
当時、私は花屋に勤めていたのですが
月~金はその職場で花のレッスンに携わる仕事をし、
土曜はボランティアのようなもので、別のところでウェディングのお花を手伝い
日曜は小さな花屋さん、でもオーナーのセンスが大好きな花屋さんで
お手伝いさせてもらっていました。
そうです、休みはありませんでした!でも、いつか自分の店を
持ちたい!という一心でしたので、そんなことはへっちゃらでした。
へっちゃらだけど・・・少し無理をしていましたし、こんなことで本当に
店が持てるのか?と疑心暗鬼でもありました。
そんなときに前から持っていたのですが、改めて読み返してみた
「まんが道」。第5巻の、そのストーリーで「うわぁぁ!!!」と
なるのです。
いいんだ、これで!そしてもっと頑張らないと!!!
と迷いがなくなりました。自分の進むべき道がしっかりみえた
瞬間でした。
ですので、私のまんが道第五巻の真ん中あたりは
涙や汗で波打ってます(笑)。。
今でも、壁にぶつかるとこの本を出してきて当時の想いを
思い起こすのです。
そろそろまた必要な頃です。。。。。まんがといえども心を
揺さぶられる事があるものです。初心を思い出すことは
本当に大切ですね!
ちなみに、このように熱く語ったそのセミナーでは
いつもは優しい講師の先生は、漫画だということは
想定外だったようで、冷ややかな目線でした(笑)。